12月17日(火) 日本財団ビルにて「子どもの声を受け止めるためには何が必要か」シンポジウムが開催された。

ブルース・アダムソン氏(スコットランド子ども若者コミッショナー)、奥山 眞紀子氏(日本子ども虐待防止学会理事⻑)、平野 裕二氏(子どもの権利条約総合研究所運営委員)、佐藤 智洋氏(インターナショナル・フォスターケア・アライアンス ユースケア、社会的養護経験者)がスピーカーとして登壇した。 また、シンポジウムの参加者の中には児童に関する社会活動を行っている団体の代表者なども多数参加しており、子どもの権利を守るために必要な法制度や子どもコミッショナーの役割、日本への導入について等の議論が行われた。

写真:国内で子どもの権利養護の救済機関の状況につて幅広くまとめてお話しされた平野氏
現在は都内で会社員をしながら当事者の声を届ける活動をしている佐藤氏は社会的養護のもとで暮らしている際の自分の権利、特に気持ちや意見を表明する権利がどう扱われているか、また、それによりどういったことが起きたのかについてお話された。

写真:佐藤 智洋氏(インターナショナル・フォスターケア・アライアンス ユースケア、社会的養護経験者)
統計的に見た今の子どもの状況についてお話をされた奥山氏。 子どもの貧困率が上がってきており、社会的な養育をするキャパを上げていくことの重要性を訴えた。

写真:奥山 眞紀子氏(日本子ども虐待防止学会理事⻑)
スコットランド子ども若者コミッショナーのブルース・アダムソン氏は子どもの権利保障のために子どもコミッショナーが果たす役割についてお話された。

写真:ブルース・アダムソン氏(スコットランド子ども若者コミッショナー)
2019年は子どもの権利条約の成立から30年、また日本が子どもの権利条約を批准してから25年が経つ。 しかし虐待事件やいじめ、子どもの自殺などの報道は後を立たず、報告件数は年々増加しており、子どもをめぐる環境はむしろ厳しさを増してる状況である。 このシンポジウムは日本の子どもたちが安全に育つ権利を守るためには子どもの権利についての包括的な国内法の制定や子どもの声を受け止めて政策提言を行うコミッショーやオンブズマンなどの第三者機関が必要という考えのもと開催された。
IKIRU PROJECT では日本でもすべての子どもの意見が尊重される社会を実現していくために活動を続けていきます。
子どもの権利条約総合研究所
一般社団法人 日本子ども虐待防止学会
インターナショナル・フォスターケア・アライアンス ユースケア